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山陰で唯一マグネシウム合金を使った製品開発に取り組んでいる会社です。

会社紹介

当社は、昭和14年に祖父が農機具等の修繕や部品加工を行ったのが始まりで、昭和59年、現在地に移転しました。

昭和53年にNC旋盤を導入したことにより、複雑な製品が作れるようになり、当社は大きく変化しました。

現在当社の製品は、川崎重工㈱の大型バイクやバギーの部品、ダイキン工業㈱の大型空調機の部品など大手機械メーカーに採用されています。

また、当社では山陰で唯一マグネシウム合金を使った製品開発に取り組んでいます。

生和鉄工所で製作した
マグネシウム合金製品

マグネシウムは、重さはアルミニウムの2/3でありながら、強度はアルミニウムとほぼ同じで、軽量化に最適な素材です。

また振動吸収性が高い、リサイクルがしやすいなど優れた特性があり、現在では多くの製品に活用されています。

しかし、この合金の加工には特殊な技術が必要で、全国でも取り扱っている企業は少数です。

これまで当社では、マウンテンバイク用のクランク、釣り具のリールのスプール、世界チャンピオンモデルの競技用ヨーヨーなどを製作してきました。

マグネシウム合金としてはいずれも世界初の取り組でした。

ピストンバルブのボタン

そして、今一番力を入れているのは金管楽器のピストンバルブのボタンです。

素材をマグネシウム合金にしたことで操作性が向上するなどの効果があり、プロの演奏家から絶賛されています。

しかし加工が難しく、完成品ができるまでに2年近くの時間を要しました。

また、このボタンは楽器の種類やメーカーによっても違いがあることから、それぞれの楽器に最適なボタンを作るために現在も試行錯誤を続けています。

人材育成

代表取締役 生和 勉(にゅうわ つとむ)
さんに伺いました

製品ごとにマンツーマン方式で技術指導を行っています。一人ひとりじっくり時間をかけて技術を覚えてもらっています。

そのため、他の企業で中途半端に技術を身に着けた方よりも、熱意のある素人の方を歓迎しています。

また、マグネシウム合金は優れた特性がある反面、加工工程で出る切屑は引火や、水と反応して爆発する危険性があるため、安全講習を徹底し危険性に対する知識の習得に努めています。

働く人に聞きました

納品管理担当
安来市出身 入社17年目
三島美保(みしま みほ)さん

地元の学校を卒業後、他社を経験した後この会社に入社しました。

担当は、お客様と工場の橋渡しをする仕事で、現場の状況を把握しつつ製品の加工時間なども管理しながらお客様の注文や要望に適切にお応えしています。

会社の規模は小さいですが、最先端の取組をしている会社なので誇りをもって働いています。
社内はとても和気あいあいとしており、職場環境は大変良いと思います。

また、現場では女性が3人も活躍しており、男女を問わず活躍できる職場です。
安来には特色ある企業がいっぱいありますがどこも人材不足で困っています。

もっと多くの方に安来の企業で働いてもらい、安来の企業を盛り上げてもらいたいと思います。

企業紹介

有限会社生和鉄工所

住所 安来市恵乃島町113-13
(安来鉄工センター内)
代表者 代表取締役 生和 勉
設立 昭和14年4月
資本金 1,000万円
従業員数 13名
業種 金属機械加工

※2017年11月取材

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